チャンピオンがベルトを保持したままBOSJを制覇する。IWGPジュニアヘビー級王者石森太二(39)が、初戦を完勝で飾り、13年のプリンス・デヴィット以来の偉業達成を誓った。

1日の福岡大会(ペイペイドーム)でデスペラードを破り、3度目の同級王座戴冠を果たした石森は、早くも王者の風格を漂わせていた。メインイベントで昨年準優勝のYOH(33)と対戦。ヒールユニット「バレットクラブ」の一員らしいラフファイトを披露する一方で、確かなグラウンドテクニックを見せつけた。

16分15秒。YOHのダイレクトドライブを切り抜けると、ラ・ミスティカ式のボーンロックでがっちりと捕獲。脱出しようとしたところを強引にリング中央まで引き戻し、タップアウトを奪ってみせた。

石森政権のマニフェストは「ありきたりなジュニア界をぶっ壊す」ことだ。勝利後に自らの手でベルトを腰に巻いて、高々と改革を宣言した。「ここ数年チャンピオンとしてBOSJを制覇したやつはいない。BOSJを優勝したやつがチャンピオンに挑戦する流れになっているよな?」と問題提起。「そんなありきたりなBOSJはこの俺がぶっ壊す! 俺を見ろ。俺がジュニアの強さとすごさを見せつけてやる」と、9年ぶりの王者制覇を誓った。

同ブロックには、昨年覇者の高橋ヒロムやNEVER無差別級6人タッグ王者SHO、天敵でIWGPジュニアヘビー級王者の田口隆祐など、強豪がひしめくが、今の石森には関係ない。ボーンソルジャーが1つ1つ撃ち落としていく。