東前頭16枚目の朝乃山(23=高砂)が、7日目から破竹の5連勝で、待望の新入幕勝ち越しを決めた。

 自分より一回り大きい、195センチ、192キロで西前頭13枚目の怪力・魁聖(30=友綱)と対戦。頭から真っ向勝負で当たり、瞬時に右を差し、左前みつを引くと魁聖の上体が浮いた。休まず攻め立て寄りきりで8勝目を挙げた。

 この日の朝稽古後、師匠の高砂親方(元大関朝潮)に「中から入るか、横から攻めるか」と攻略法を伝授された。取組後、朝乃山は「自分は相撲が下手。横からは攻められないので」と真っ向勝負を選択。その攻めの姿勢が功を奏した。

 「順調に勝ち越すことが出来ました。挑戦者の気持ちでやっています」と朝乃山。この5連勝は全て、最近2場所で負けている相手からの白星で、きっちりリベンジを果たしている。望外だろうが、優勝争いでトップの大関豪栄道に2差の3敗トリオ(ほかに千代大龍、貴ノ岩)の中にいる。残り4日でさらに白星を重ね、新入幕での三賞、その先を目指す。