横綱日馬富士(33=伊勢ヶ浜)が玉鷲を寄り切りで下し、8勝4敗として勝ち越しを決めた。

 隙のない取り口だったが「横綱の勝ち越しは10番(10勝)。あと3日をしっかり取らないとね」と表情は緩めず。ただ、優勝争いトップを走る大関豪栄道が敗れ、2敗となり、2差の後続が自分を含めた4敗力士になったことを知ると「え? 3敗は?」と報道陣に逆取材。そして「勝負事はどうなるかわからないからね」と話した。

 千秋楽は豪栄道との対戦が確実なだけに、今後の展開次第で逆転Vの可能性はさらにふくらむ。白鵬、稀勢の里、鶴竜の休場で1人横綱となり、4個の金星を配給。苦しみ抜いた男にも、光が見えてきた。