西前頭筆頭の貴景勝(21)は横綱稀勢の里を突き出し、今場所2個目、通算3個目の金星。暴行の被害者、貴ノ岩の弟弟子が奮闘した。
貴景勝が、初場所での荒鷲以来となる1場所2個の金星で、部屋に明るい話題を提供した。この日の朝、福岡・田川市にある宿舎には、大勢の報道陣が集結。前日までは立ち入り可能だった、稽古場がある敷地の門には見学の断りの紙が張られ、敷地内に立ち入ることができなくなっていた。兄弟子貴ノ岩が暴行を受けた件で、部屋全体が厳戒ムードの中「支障は出ていない。自分のことをやるだけ」と貴ノ岩を思いやった。
稀勢の里と師匠の貴乃花親方(元横綱)は史上8位の幕内701勝で並んでいたが、記録超えを弟子が阻止した。頭から当たって腕を伸ばして距離を取り、がむしゃらに突き続けた。右に逃れようとする相手に、何発も突き押しを浴びせて突き出して完勝。「何も考えずに胸を借りる気持ちでやった。(取組内容は)覚えていない」と無心だった。周囲の雑音に惑わされることなく、目の前の一番に集中した。

