大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、これまで語らなかった心中を告白した。7日、テレビ朝日系列で放送した「独占緊急特報!! 貴乃花親方すべてを語る」と題した2時間番組でインタビューに応じた。

 昨年10月に発生した弟子の貴ノ岩への元横綱日馬富士関による暴行事件については、九州場所中に八角理事長(元横綱北勝海)らから被害届の取り下げを打診されたことを認めた。また、日本相撲協会の危機管理委員会の発表を否定。貴ノ岩の証言と異なるため、これまでに20通を超える反論文書を提出していたことを明かした。貴乃花親方は「当初から協会が発表することと、私が思っている真実と報告してきたこと、回答してきたことはあまりにも違いがある」と話した。貴ノ岩を軽傷とする協会発表と、重傷とする同親方の認識は違っていた。さらに「同席した力士が土俵に上がるのは神事に反する」と暗に白鵬、鶴竜らを批判した。

 この事件が起きた秋巡業中、当時巡業部長でありながら協会への報告を怠ったなどの理由で理事を解任された件も反論した。解任決定後の会見で、貴乃花親方から「分かりました」と了承したとの回答があったと発表された。だが「事実ではないです。『はい』としか言っていません」と否定。さらに「到底、その降格処分というのも、個人的に認めるべきではない」と主張した。

 関係者によると、協会には放送に際して必要な書類が申請されておらず、テレビ局側と連絡が取れていないという。番組内容について、テレビ朝日広報は「適正な取材をしたと考えております」とコメントした。