元横綱日馬富士関による貴ノ岩関への暴行問題などを受けて設置された日本相撲協会の再発防止検討委員会は8日、東京都墨田区の両国国技館で第1回会合を開き、実態把握に向け、親方や現役力士ら約900人の全協会員から聞き取り調査を実施する方針を発表した。10月末をめどに最終報告書をまとめる予定。

 但木敬一委員長(元検事総長)は記者会見で「大相撲の永続性が私たちの目的だ」と述べ、各部屋の朝稽古視察なども行う案を明言。行司や呼び出しらのほか、親方夫人からも話を聞くという。既に相撲協会を離れた元力士らに対し、過去の事案の申告を受け付けるために「目安箱」を設ける意向を示した。

 大相撲の歴史や国際化についても意見交換をしていく方向。但木委員長は「次の時代の相撲がどうあるべきか。幅広い観点から考えていきたい」と抱負を語った。

 再発防止検討委は協会の第三者機関として1日に発足。元日馬富士関の問題も検証していく。委員は他に宇津木妙子氏(ソフトボール元女子日本代表監督)近石康宏氏(全日本柔道連盟副会長)中田■士氏(剣道範士8段)の3人。9日に第2回会合を開く。

※■は王ヘンに秀