日本相撲協会は26日、東京・両国国技館で大相撲九州場所(11月11日初日・福岡国際センター)の番付編成会議を開き、十両昇進力士3人を決めた。新十両は極芯道(22=錦戸)と友風(23=尾車)で再十両は関脇経験のある豊ノ島(35=時津風)だった。

極芯道は、この日正午から両国国技館内で、師匠の錦戸親方(56=元関脇水戸泉)同席の元、記者会見に臨んだ。東幕下5枚目で臨んだ秋場所は、7戦全勝の優勝で、文句なしの昇進を決めた。決定後、兵庫・尼崎市の実家に電話で報告。「やっと上がったから、これで親孝行できるよ」と伝えたところ「『そんなのいらないから、どんどんいい相撲を取りなさい』と言われました」と会見場の笑いを誘った。

東幕下2枚目で臨んだ先場所は、7番相撲で敗れ3勝4敗で負け越し。勝てば新十両だった一番を落とし「悔しかった」と振り返り、今場所前は「しっかり稽古したので自信はあった」と言う。

2年前の九州場所から、横綱鶴竜(33=井筒)の付け人を務めた。それが成長の一因となったのは自他ともに認めるところで「勝っても負けても表情が変わらない横綱から、相撲に対する姿勢を学んだ」と感謝した。その鶴竜に「おかげさまで優勝できました」と秋場所で報告すると「これでやっと付け人を卒業できるな」と、ねぎらいの言葉をかけられた。平幕の阿炎(錣山)もやはり鶴竜の付け人を務めて出世。2度目の対戦となった7月の名古屋場所で金星を挙げた。「自分も恩返しできるのは土俵上しかない。『これぐらい強くなった』と認められたいです」と、幕内での対戦を夢見るように話した。また同世代の貴景勝(貴乃花)や阿武咲(阿武松)にも「早く番付で追いついて対戦したい。巡業(の移動バス)でも自分は補助席で(関取の2人は)普通席。早く追いついて同じ土俵に上がりたい」とライバル心を燃やしていた。