大相撲の人気小兵、東前頭6枚目炎鵬(25=宮城野)が10日、代表取材に応じ、読書で精神面を見直していることを明かした。

自粛期間中で相撲以外の時間が増え、読書の他にも身の回りの掃除や栄養学の勉強などに取りかかった。

「今までは相撲のことでいっぱいいっぱいだった。自由時間ができたので、その時間を有効に使えた」

読んだのは「運気を上げる本」や「瞑想(めいそう)のテクニック」、「心の緩め方」などに関する書籍だった。

春場所では史上初の無観客開催に動揺。6勝9敗で5場所ぶりに負け越した。「お客さんがいないという経験がなくて、そういった中で自分の弱さを改めて実感した」と、異例の場所が自身を見つめ直すきっかけになった。

7月場所(19日初日、東京・両国国技館)まで10日を切ったこの日は、兄弟子の横綱白鵬や若い衆を相手にして稽古に励んだ。

「疲れもあったので、技の確認であったり、自分の頭でイメージしていることを実践した」

新型コロナウイルス感染予防の観点から、出稽古ができないまま初日を迎える可能性もあるが、部屋には横綱白鵬らがいる。

「出稽古にいけないという部分の不安はない。すごく恵まれている」

環境に感謝しながら、7月場所に向けて万全の状態に仕上げる。