日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で理事会を開き、本場所中に師匠や力士らから新型コロナウイルス感染者が判明した場合の対処について話し合った。

24日に幕を閉じた名古屋場所では計13部屋の力士約170人が、新型コロナ関連で休場した。関取の休場者数は23人で戦後最多を更新。1つ同じ屋根の下で共同生活を送る相撲部屋だけに、協会は1人でも感染者が判明した場合は同部屋の力士を全員休場にする措置を取ってきた。

本場所中の感染者判明は名古屋場所が初めてで、同場所7日目に出羽海部屋での発覚を皮切りに感染が拡大。同13日目には幕内18番のうち、7番が不戦となるなど序ノ口から幕内までの取組に大打撃をくらった。これを受けて、協会は新たなルール作りを視野に入れた。芝田山広報部長(元横綱大乃国)によると「検査をして陰性なら出場させてはいいのではないか、という話も出た」と理事会で話題になったという。「公益財団法人なので国の方針に従いながらやっているけど、協会も何らかの策をしないといけない」と話した。