1年納めの大相撲九州場所(13日初日、福岡国際センター)まで9日となった4日、東前頭4枚目の若元春(29)が東京・日本橋にある部屋での朝稽古後、報道陣の取材に応じた。

既に師匠と若い衆は福岡へ移動しており、この日は部屋の関取衆3人で稽古に汗を流し、若元春は弟の関脇若隆景(27)西十両8枚目の荒篤山(28)との稽古で3勝9敗。若隆景には番付差を見せつけられたが「いつも通りで、やっぱり格が違う。弟とはいえ、そういう地位。そういう地位の相手を稽古出来るってだけでも身にはなると思う」とプラスにとらえた。

そうはいっても、若元春も今年初場所の新入幕から存在感を示し続けている。3場所連続9勝で番付を上げ、7月の名古屋場所は初の上位総当たり。6勝9敗とはね返されたが、大関初挑戦で正代を破り、照ノ富士戦では2分を超えるまわし待ったの大熱戦の末、金星こそ逃したが、幕内上位の力が十分にあることを示した。

そして先場所は幕内で初めての2ケタ10勝をマークした。ただ序盤に、うっちゃりで2勝したこともあってか「正直、勝てたのが奇跡だと思います。たまたま偶然で勝たせてもらった、みたいな相撲が多々あった。実力でつかみ取ったというより、まぐれで2ケタまでいった、みたいな感じ」と自己評価。それを踏まえ九州場所は「星うんぬんより相撲の内容を意識して取って行けたら」と足元を、しっかり見つめる。この秋場所は玉鷲が13勝2敗で優勝したが、この2つの土を付けたのが若隆景、若元春の大波兄弟。優勝力士に勝ったのが、兄弟だけというのは、13勝2敗で初優勝した琴錦に土を付けた91年秋場所の若花田、貴花田の若貴兄弟以来のことだった。若元春も12日目に寄り切りで玉鷲に勝ったが、それさえも「たまたま左が触れて、たまたま相手が嫌がったって感じ。奇跡だと思います」という。

再び臨む上位総当たりの場所。先月の出稽古解禁初日に腰を痛め、2週間ほどは満足に稽古出来なかったという。それも「もう大丈夫。しっかり治してきたので」と不安はない。弟の背中を追い、三役を目指す。

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