西前頭9枚目の平戸海(22=境川)が、初顔合わせとなった33歳の大関経験者高安を破り、4勝4敗と星を五分に戻した。

けんか四つの相手に左を差させず、もろ差しになって寄った。1度は離れたが再び組むと、またも、もろ差しになり寄り切り。最後は相手に突き落とされそうになったが、先に土俵を割らせて「昔から見ている方。(対戦は)すごいうれしくて楽しみだなと思っていた」と、あこがれの相手に勝ち、声を弾ませた。

昔から見ていただけに、イメージトレーニングは十分だった。「左四つにならないように、差し負けしないように。上手も取らせないようにと思っていた。相撲内容はあまり覚えていないけど、考えていた通りに取れた」。高安に勝つためのポイントだけは外さず、あとはガムシャラだった。「集中できて相撲を取れた。自信になったので、明日からも気を引き締めて頑張ります」。11歳上の大関経験者撃破を、いつも以上にかみしめていた。