勢いは止まらない。平幕の金峰山が唯一の全勝を守って9連勝とした。1差で追走していた尊富士との注目の一番。巻き替えられてもろ差しを許したときには「ああ、終わった。やられてしまった」。負けを覚悟したが、開き直って反撃。土俵際で粘ったあと、左からの小手投げで相手を転がした。「頭で考えるよりも、体が動いてくれた」。好調ぶりがうかがえた。

幕内優勝経験を持つ尊富士は日大時代のチームメート。1学年後輩との取組は「嫌だった」と明かす。大学の稽古場では「バチバチ」と表現するほど切磋琢磨(せっさたくま)してきた相手をプロの土俵で退け、先輩として貫禄を示した。

先場所は十両優勝。返り入幕の今場所も単独首位を快走しているが、優勝争いについては「考えていない。まずは1つ1つ」。10日目は小結阿炎との対戦が組まれた。今場所初めての役力士が相手でも、これまで通り全力でぶつかる。【奥岡幹浩】