大相撲の王鵬(25=大嶽)が29日、都内のホテルで「新関脇昇進披露パーティー」を開いた。
新関脇で臨んだ先場所が6勝9敗で、前日28日に発表された夏場所(5月11日初日、東京・両国国技館)の新番付では西前頭筆頭。それだけに、約400人の出席者を前にしたあいさつでは「関脇という地位は、僕の夢の中では、まだ途中の段階で、これからが本当の勝負だと思っています。まずは今場所、勝ち越して三役に戻り、その上を目指して日々、精進して、皆さまに応援していただける力士を目指していきます」と、すぐに番付を戻し、さらに上、祖父の大鵬(故人)と同じ夢の横綱を目指すことを誓った。
昇進披露パーティーは、関係者に案内状を出して、一定期間を設けてから開催するため、実際に昇進した場所よりも、数場所遅れて開催するのが通例。今回も、そのために実際の番付とは異なる形となったが、実は王鵬にとっては、今回が初の昇進披露パーティーだった。
新十両が21年初場所、新入幕が22年初場所と、ともにコロナ禍で、パーティーなどの開催はできなかった。それだけに王鵬は、大勢が駆けつけたことに「すごいありがたいですね。皆さん、集まっていただいて。ゴールデンウイークで、用事もいろいろある中で」と感謝。夏場所に向けては「先場所、いいところを見せられなかったので、しっかり自分の持ち味を出していけたら」と、巻き返しを誓った。
番付運に恵まれず、なかなか三役に昇進できなかった。その中で、西前頭3枚目で臨んだ初場所は、優勝決定ともえ戦で当時大関の豊昇龍に敗れたが、12勝3敗の優勝同点。小結を飛び越えて関脇として新三役に昇進した。ただ「まだ全然、達成感もなければ何もないので、もっとしっかり、上を目指していかないとな、と思っています」と、むしろ貪欲に出世を目指している。約1カ月間に及んだ春巡業も、精力的に稽古したが「巡業では、現状維持以上を目指してという形だったので、ここからしっかり仕上げていけたらいいなと思っています」と、この日も基礎運動などで汗を流し、今後は出稽古などで本格的に仕上げていく。
そんな相撲へのいちずな思いに呼応し、落語家の桂文枝やデザイナーのコシノジュンコら、各界の一流もパーティーに駆けつけた。文枝は乾杯のあいさつに臨み「本日は、披露パーティーへ、いらっしゃ~い」とと第一声。自身が長く司会を務めた「新婚さんいらっしゃい!」をもじった、あいさつで、出席者の笑いを誘った。
さらに文枝は「(本場所の会場で)『オーホー』って呼んでみて、非常に呼びやすかったんです。よう考えたら『ヤッホー』と似てるんです」と話し、爆笑を誘った。極め付きは、王鵬-宇良戦を観戦した際に、隣の観客に王鵬のしこ名が入ったタオルを貸してほしいと頼まれ、渡したところ「ひっくり返して『ウラー(裏)』って、言いよるんです」と話すと、会場は大爆笑。大盛り上がりの初パーティーとなった。【高田文太】

