大相撲の横綱、出羽海一門の豊昇龍(26=立浪)が8日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた時津風一門の連合稽古に一門外から参加し、連続22番取って16勝6敗だった。最初に西前頭4枚目の若元春を指名して5勝2敗。次に先場所全休で関脇から東前頭10枚目に番付を下げた大栄翔を指名して4戦全勝と、23年名古屋場所のトリプル大関とりで自身だけが昇進した、かつて出世争いをしていた2人を退けた。最後に幕内2場所目、20歳の西前頭9枚目藤ノ川を指名し、7勝4敗と苦戦した格好となった。
初めて胸を合わせた177センチ、120キロの小兵、藤ノ川に、低い立ち合いから頭でぶちかまされ、勢いを止められず、いきなり土俵を割った。これには、驚いたような表情を見せ、続く2番目の相撲では小手に振ってから突き落としと、本場所さながらの厳しい攻めで白星を奪い返した。ただ続く3番目も敗れ、4、5番目で連勝したものの、6、7番目に連敗。藤ノ川には7番取り終えた時点では3勝4敗と負け越していた。最後は、息も絶え絶えで、疲労が色濃く見えた藤ノ川に4連勝して締めたが、新入幕の先場所で10勝して敢闘賞の新鋭に、互角ともいえる内容だった。
豊昇龍は横綱昇進後の3場所で、途中休場が2度。先場所は2日目から全て金星配給の3連敗を喫し、5日目から休場した。平幕戦の取りこぼしが課題という中で、藤ノ川のスピード、運動量に手を焼いたのは、復活を目指す秋場所(14日初日、東京・両国国技館)に向けては、不安材料とも映った。ただ、課題を浮き彫りにさせられたことも含めて「いい稽古になった」と、豊昇龍は前向きに受け止めた。
この日、指名した3人について「四つ相撲(若元春)、押し相撲(大栄翔)、最後は勢いのある若手、小さい、動きの速い相手を選んだ」と、意図を説明した。仕上がり具合や体調については「普通」だといい「しっかり稽古を積んで初日を迎えたい」と、表情を引き締めた。横綱昇進後、4場所で3度目の休場、2場所連続の休場となれば、ファンや関係者から厳しい目を向けられることになる。9日以降の調整は「考えています」と、再び出稽古なども選択肢に、状態を上げていくつもりだ。

