横綱大の里(25=二所ノ関)が、先場所金星を配給した東前頭筆頭の玉鷲に雪辱し、2連勝を飾った。相手の右のど輪に、上体をのけぞらせる苦しい体勢に追い込まれた。だが大の里は、右前まわしを引きつつ、左で相手ののど輪を下からあてがって外すと、流れで左から突き落とした。「先場所、負けているし、しっかり取ろうと思っていた。内容は、前に出る相撲じゃなかったけど、明日からもしっかりと集中してやっていきたい」と、雪辱して苦手意識を植え付けられなかったことを、何よりの収穫として挙げた。

取組後に直行した風呂から上がると、東の支度部屋の最も奥に座った。前日14日の初日は、風呂に近い、平幕力士らが陣取る位置に座り、まげを結ってもらったり、浴衣を着たりと、身支度を整えた。これまでも、地方場所、東京場所を問わず、大関だった時も同様。取組前まで陣取っていた支度部屋の奥の方から、取組後は出入口にも近い手前へと移動していた。それがこの日は、東の正位の横綱だけが座ることを許されている、最も奥でまげを結ってもらいながら取材に応じた。

優勝20回を超える大横綱の千代の富士や貴乃花、朝青龍、白鵬が定位置としていた特別な場所に、腰を下ろした。その意図については「特に何もないです」と話したが、大横綱に続く意思表明のようにも映った。昇進2場所目で、高まる横綱として初優勝への期待を受け止め、相撲界を引っ張る存在を目指していくという、決意の表れのようでもあった。

3日目以降を見据えて「1日1番に、しっかりと集中してやっていきたい」と力説した。先場所は新横綱として単独最多の金星4個配給という、不名誉な記録を残した。だからこそ、この日の玉鷲をはじめ、先場所敗れた相手に雪辱していくことも今場所のテーマ。それが、通算5度目の優勝への近道でもあると、大の里は知っている。

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