大関経験者で西十両4枚目の朝乃山(31=高砂)は、連勝が「6」で止まり、勝ち越し王手はお預けとなった。初顔合わせとなった、東十両筆頭の日翔志に敗れて6勝3敗。立ち合いすぐに左上手を引いたが、右を差そうと頭を下げたところで、体を開いた相手に肩透かしで転がされた。取組前の時点では1勝7敗と、調子の悪い相手に、手痛い黒星を喫した。先場所、弟弟子の朝白龍に1差届かず逃した十両優勝は、無敗だった藤凌駕がこの日敗れたため、変わらず2差を追っていく。
取組後は「上手が取れて出ようとしたけど、タイミングよく肩透かしを食った。罠にかかった感じ」と、相手は調子が上がっていないからこそ、さまざまな取り口を想定、警戒すべきだったと反省した。それでも「負けたけど、体の状態は悪くない。負けは負けだけど、前に出ての負けなので、明日(10日目)も前に出る相撲を取っていきたい」と、悲観した様子を見せず、前向きに受け止めた。
前日16日の8日目は、西十両筆頭の藤青雲に完勝だった。一方的に寄り切る、今場所随一ともいえる内容。前日の取組後は「今日の相撲は、昔の自分のような相撲。まだ、こういう相撲を取ることができると見せられた」と胸を張った。連勝中とはいえ、右を差して盤石の寄り切りという得意の形は、けっして多くはなかっただけに、自信を取り戻した様子だった。
今場所、連日の取組後に繰り返しているのが「勝っておごらず、負けて腐らず」という言葉だ。もともと大事にしていた言葉だが、今場所は連敗発進から前日まで連勝する中で、一段と強く肝に銘じているという。この日は連勝が止まったが、来場所の再入幕、さらには今場所の十両優勝へ初心を忘れず、再び勢いを取り戻して駆け抜けるつもりだ。

