将棋の第38期竜王戦7番勝負で5連覇を達成し、竜王5期獲得により、自身3つ目の「永世称号」を獲得した藤井聡太竜王(名人、王位、棋聖、棋王、王将=23)が日本中央競馬会(JRA)のレジェンド武豊騎手(56)からの言葉に「光栄です」と感謝しました。
決着局となった竜王戦7番勝負第4局は12日から2日制で京都市「京都競馬場」で行われました。日本中央競馬会(JRA)の競馬場で将棋の公式戦が開催されるのは初めて。京都市内のホテルで行われた前夜祭に武豊騎手がサプライズで登場しました。
取材に応じた武豊騎手は藤井竜王、挑戦者の佐々木勇気八段と初対面し、「おふたりともすごい透明感がある。なんか、昔の自分をみているみたい」とジョークで笑わせました。
小学校のときに囲碁将棋クラブに所属していたというレジェンドは将棋との共通項について「勝負事なので、同じように駆け引きがあり、油断やミスができなところでしょうか」と話しました。
この番勝負では、読みの精度も上がり、見切りの精度が上がっていました。藤井竜王のさらなる成長を目指して進化する姿に「すごく向上心を持たれているところが、すごいなと思う。強さの秘密なのかなと思う」と共鳴し、「勉強になると思うことが多いですね」と刺激を受けていることを明かしました。より高みを目指す者にしか感じることができない心情なのかもしれません。
竜王戦を防衛、5連覇を達成後の記者会見。レジェンドからの言葉に藤井竜王は「そのように言っていただけるのはものすごく光栄に思います」と喜びを口にし、高みを目指す姿が“共鳴”を呼ぶことに「対局で当然ながらいいときもあれば、なかなかうまくいかない時もあるんですけど、長期的な視点で言うと少しでも前進していけるようにと意識しているので、これからもそう考えて取り組んでいけたらと思っています」と謙虚に言葉を紡ぎました。
史上4人目、史上最年少での永世3冠の偉業に「これまでの積み重ねが結果に表れたことはうれしく思います。これからも意識することはないかと思いますが、満足せず、結果として積み重ねていけるように頑張りたいと思います」と淡々と話した藤井竜王。この番勝負でも長い時間をかけて、水面下では多くの手を読んだことでしょう。実際に指さなかった手を持ち帰り、深い研究を重ね、「進化」を続けます。【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)




