5人組ダンス&ボーカルグループ、Da-iCEが、“12年目のブレーク”を果たそうとしている。昨年、「CITRUS」がストリーミングを中心に大ヒットし、同年末の「第63回日本レコード大賞」を受賞。今年に入って、初の地上波冠番組開始など波に乗ってきたが、その礎には確実に1歩1歩進んできた11年があった。【大友陽平】

★「CITRUS」でレコ大受賞

<歌詞>は~なさないって決めたから

   ま~もりたいって言ったのさ~

4オクターブの音域を誇る大野雄大(32)と花村想太(31)によるツインボーカルのハイトーンボイスが印象的な「CITRUS」は、ストリーミングの再生数が2億回を突破するなど大ヒットし、レコード大賞も受賞した。大きな反響は今も続いている。

工藤大輝(34) 一番反響が大きいのは社内かも…(笑い)。会社ですれ違う度に「レコ大おめでとうございます!」という会話から始まります。

大野 父にも40~50件くらい祝福の連絡が来たらしく、父がレコ大を取ったのかもしれないです(笑い)。

和田颯(28) おじいちゃんから連絡が来たのがうれしかったですね! 気付いたらLINEを始めてました(笑い)。

結成は11年。活動10周年の節目での栄冠だった。

花村 目の前のことを一生懸命やり続けるのがDa-iCEのスタイルですが、「CITRUS」がだんだん自分たちの手から離れて、たくさん歌っていただくようになって、日本一大きい賞までいただいて…。10段も20段も階段を上らせていただいた感じです。

工藤 想太が言っていたように、これまでも1歩1歩だったので、10周年を、変に気負わずにできたという部分もありました。

「1歩1歩」。インタビュー中に何度もメンバーから出てきたワードだ。観客10人の渋谷のライブハウスから活動をはじめ、“予算0”とも言われる中、47都道府県を地道に回った。

和田 月に何本やってるんだ? というぐらいやってました。年間100本以上は…。覚えてるけど、覚えてないくらいで…。

大野 あの時ほど、自分がどこにいるのか分からなかったです(笑い)。

花村 予算もないので、ご飯もその土地の名産ではなく、チェーン店で…。

岩岡徹(34) ビラ配りなどもたくさんやりましたが、なかなかもらってもらえなくて…。レンタカーも自分たちで運転して、返しに行って…。

工藤 でも、当時スタッフさんは「いずれ行ったことがない県がないということがプラスになる」って言ってくださっていました。

花村 当時の地方のスタッフさんが、レコ大翌日の大みそかのライブにお祝いしに来てくれて…。愛を感じました。

常にサイコロで「5」や「6」が出たわけではない。それでも、大きなターニングポイントがあった。

大野 満場一致で、AAAさんのツアー(12年「777」)にオープニングアクトで帯同させていただいたことです。

和田 当時はまだ、自分たちでそのステージに立つイメージはできていなかったんですけど、やっぱり1歩ずつ進んでいかないと、そのステージも見えてこないと実感していました。

岩岡 AAAの皆さんはライブ前に「ファンの人を奪っちゃっていいからね」とか声をかけてくれて優しいんです。自分たちがホールツアーをやるようになって、当時の先輩方の気遣いに気付いて、器の大きさをすごく感じました。


花村 何年も一緒に回った気持ちになるぐらい、すごく濃い時間でした。あともう1点、ターニングポイントがあるとしたら、やっぱり「CITRUS」という楽曲が生まれた瞬間です。ここをポイントにして、さらに飛躍できるDa-iCEでいたいと思います。

★冠番組先月スタート

勝負の22年になる。先月から日本テレビ系で冠番組「Da-iCE music Lab」も始まった。

和田 地上波でやらせていただけるというのは本当に幸せですし、毎回ゲストの方々が豪華すぎて…。本当に貴重な時間をいただいています。

大野 僕たちの音楽に対する向き合い方も見ていただければと思いますし、キャラクターも少しでも伝わっていたらうれしいです。

先月16日には最新EP「REVERSi(リバーシ)」を発売した。

工藤 サウンド的にはダンス&ボーカルグループらしからぬ曲や、「CITRUS」から興味を持っていただいた方たちも聞きやすい曲がたくさんあります。EPを引っさげて7月からアリーナツアーも回るので、「CITRUS」で知ってくれた方々にも、これから一緒に進んでいきたいなと思ってもらえるようになれば一番いいと思います。

アリーナツアーに先駆けて、4月には“対バンライブ”ツアーも行う。

花村 共演アーティストの皆さんからいろいろなものを吸収しつつ、Da-iCEの存在をもっとたくさんの方に知っていただけるように成長していきたいです。そしてアリーナツアーにつなげて、最高のものにして、また年末の舞台に戻れるように…。また最高の時間を過ごしたいです!

目下の夢は、単独でのドーム公演の実現だ。

工藤 「CITRUS」を知ってくださっている方が増えたと思うので、それがDa-iCEというダンス&ボーカルグループの曲だということがもっと浸透するように、1つ1つのことをしっかりやっていきたいです。結果、集客につながって、大きなステージも見えてくると思います。

最後に個人の目標を聞くと、工藤が「年齢も年齢なので…結婚できればと思います。その時は、日刊さんで大きく取り扱ってもらえたら」とボケると、すかさず岩岡が「僕、リークします!(笑い)」。圧倒的なパフォーマンスだけでなく、こんな愛嬌(あいきょう)も魅力な5人が、12年目に、さらに大きな花を咲かせる。

▼AAAで所属事務所の先輩のSKY-HI

お互い中学生の頃から知ってる徹、向こうが中学生の時に一緒にダンスレッスンしたりしていた颯、ジムが一緒だった(笑い)想太、上京した頃から音楽友人だった大輝…。雄大だけ大人になってからの付き合いですが(笑い)。関係値は本当に深いと思います。「渋谷ブエノス」にお客さんがポツリポツリと10~30人くらい…という時から、後輩というよりは同志、同期のような気持ちで付き合わせていただいていますが、当時の日本の音楽シーンにおいて、歌とダンスのクオリティーに重きを置いたボーイズグループの活動、というのがいかに大変かを近くで見てきたので思い入れも強いです。高いスキルを遺憾なく発揮した自由なグループで居続けてくれたら、と心から思います。

◆Da-iCE(ダイス)

男性5人組ダンス&ボーカルグループ。11年1月17日に結成し、14年1月15日にシングル「SHOUT IT OUT」でメジャーデビュー。グループ名は「DANCE」とサイコロの「DICE」を掛け合わせた造語で、5人にファンを加えた“6面”で形成されるという意。小文字の「a-i」には「愛を持ったアーティストでありたい」という願いを込めている。初の地上波冠番組となる日本テレビ系音楽バラエティー番組「Da-iCE music Lab」(水曜深夜0時59分)放送中。

■岩岡徹(いわおか・とおる)1987年(昭62)6月6日、千葉県生まれ。パフォーマー。個人の目標は「1年を走りきれる体力をつけたい」。

■工藤大輝(くどう・たいき)1987年(昭62)6月28日、北海道生まれ。パフォーマー、リーダー。個人の目標は「ゆっくり時間をかけて制作したい」。

■和田颯(わだ・はやて)1994年(平6)2月3日、群馬県生まれ。パフォーマー。個人の目標は「ダンサーとしてたくさん時間を作って吸収したい」。

■大野雄大(おおの・ゆうだい)1989年(平元)4月1日、愛知県生まれ。ボーカル。個人の目標は「ボーカリストとして、全てを見つめ直す」。

■花村想太(はなむら・そうた)1990年(平2)8月15日、兵庫県生まれ。ボーカル。個人の目標は「表現者として、多面的に楽しんでいきたい」。


◆「REVERSi(リバーシ)」

先月16日発売の最新EP。「白黒つける」がコンセプト。テレビ東京系ドラマ「ユーチューバーに娘はやらん!」主題歌「SWITCH」など9曲を収録。同EPを引っさげた全国アリーナツアー(4都市7公演)を7月から開催。

※2022年3月6日本紙掲載