河井青葉(34)が7日、横浜市の関内ホールで行われた第37回ヨコハマ映画祭で助演女優賞を受賞した。

 河井は、これまでの女優人生を振り返りつつ、時折、声をつまらせてあいさつした。

 「表彰式(のような大きな式)に出席するのは、高校の卒業式以来…緊張しています。映画ファンの方たちで作られたヨコハマ映画祭で受賞できたことは、私も一映画ファンとして、すごく光栄に思います。映画デビューして十数年たつんですけれども、今まで、うまくいかない時期もありましたし、なかなかもうからないな…なんて思っていたこともあったりするんですけれども、こうして続けてこられたのは、映画を通していろいろな人に出会えたり、いろいろな経験ができたりすることに、すごく魅力を感じているからです」

 受賞対象作「さよなら歌舞伎町」(広木隆一監督)では、宮崎吐夢(45)と不倫関係にある刑事を演じた。劇中では、ガラス張りのシャワールームの中でバックから攻められるなど、激しいセックスシーンを演じた。「撮影期間がすごく短くて、私のパートは3日。宮崎さんとは初対面で、行きの車の中で少しお話ししたくらい。(お互い)人見知りで会話も弾まず…シーンとしたムードでホテルのシーンをいきなりやったという」と振り返った。

 そして「初めにそういうシーンをやってしまうと、あとは、どうにでもなれというか結構、大胆な気持ちになります」と言い、笑った。

 もう1つの受賞対象作「お盆の弟」(大崎章監督)では、同作で主演男優賞を受賞した渋川清彦(41)演じる売れない映画監督に、心ひかれる女性を演じた。渋川とは共演経験があり、「特にこうしよう、ああしようと話した記憶がない。十数年前の映画デビューの頃、渋川さんと共演してからの付き合いがあり、何となく…」と、実際の人間関係を踏まえて、自然に役作りしたと語った。

 一方、渋川は「2年前に撮影が終わった時、大崎さんから『この映画で、渋川さんに何か賞を取ってほしいな』と言われたのを、すごく覚えています。大崎さん、ありがとうございます。やりました!!」と大崎監督に礼を言った。同監督は「渋川さんは、演じる感じじゃない。台本を渡したら覚えて、やる(演じる)。それが渋川清彦印」と、演技力を絶賛した。