講談社は、70年代に「週刊少年マガジン」で連載された名作漫画「愛と誠」(原作:梶原一騎 漫画:ながやす巧)の原画を紛失していたことを明かし、オークション出品されたものなどを購入しないよう呼びかけた。

 同社は10日、「週刊少年マガジン編集部から読者のみなさまへ」と題した文書を公式サイトに掲載。「先日、『愛と誠』の漫画原稿(いわゆる原画)がオークションに出品されるという出来事がありました」とした上で、「『愛と誠』の原画は、現在は、ながやす巧先生ご自身がすべて管理しております。しかしながら、連載当時に、編集部からやむをえず外部に貸し出しをする機会があり、その際ごくわずかですが行方のわからなくなった原画があります」と紛失した経緯を明かし、「編集部として当時の原画管理に関する意識の甘さを猛省しています」とした。

 同社は「ながやす巧先生は、連載当時から現在に至るまで、『愛と誠』の原画を外部の人に譲渡したり、売却したことは一切ありません」とし、「もし、さまざまなオークションや漫画専門店などの店頭で『愛と誠』の原画を目にされることがあったならば、それは紛失もしくは盗まれたものです」と説明。「どうかそれらの原画を購入されることがないようお願い申し上げる次第です」と呼びかけ、「原画を発見された場合は、下記の連絡先までご一報いただけますとありがたく存じます」と、同誌編集部の連絡先を記載した。