日本テレビ系料理番組「3分クッキング」、情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」などに出演する同局の杉上佐智枝アナウンサー(40)が難関資格「絵本専門士」を取得し、子どもたちに絵本の読み聞かせを行っている。13日、日刊スポーツの取材に応じ、資格を目指した理由や今後の夢を明かした。

 杉上アナは、東京・汐留の日本テレビで開催されている同局夏イベント「超☆汐留パラダイス!」で、親子を前に絵本を読み聞かせている。13日は、仕掛け絵本など3冊の絵本を用意。開くとひまわりになる絵本では、子どもたちから拍手があがった。3冊目では杉上アナが「いろんな動物が出てくるからみんな協力してね」と呼びかけると、オモチャを手にしていた子どもたちが、動物のものまねを始めるなど喜んだ。

 「絵本専門士」は民間資格で、文部科学省所轄の国立青少年教育振興機構によって14年に新設。絵本に関する高度な総合的知識を備えた専門家で、絵本の読み聞かせや子どもたちの読書活動に携わることができる。「2人目の子どもを出産して17年1月に職場復帰しましたが、会社や社会のためにできることを考えていたときに、この資格を知りました」。

 応募者約500人の書類選考から50人にしぼられる狭き門。約10カ月の講義出席をへて資格取得に至る。「図書館に通ったり、子どもを寝かしつけてからの勉強だったので、パソコンの前で夜明けを迎える日もありました」。そんな日々をへて今年5月、合格した。

 「絵本は世界を知る窓」だという。「絵本の中で全てに出会える。子どものうちにたくさん読むことで想像力が養われるし、心に言葉の種もまかれる」。自身は名作「ぐりとぐら」に思い入れがある。「母がページをめくるシーンをぬくもりとともに覚えています」。大人に薦めたいのはカタツムリを題材にした「せかいいちおおきなうち」。「これは深い話で、生き方の指針になると思います」。

 絵本の読み聞かせは、局としても規模は小さいがイベントなどでやっていた。だが「『アンパンマン』をはじめせっかくいいコンテンツがあるんだから、アナウンス部全体でできればと思って勇気をもって参加を全員にメールで呼びかけた」。結果、今年は25人が賛同、「超☆汐留パラダイス!」における絵本読み聞かせに参加。弘竜太郎アナ(22)のバイオリンとのコラボも実現した。

 夢は「絵本の読み聞かせとアナウンス部のみんながもつ特技を生かした、絵本劇団みたいなステージをやっていきたい。これからがスタートです」と笑顔で意気込んだ。絵本読み聞かせは19日まで「超☆汐留パラダイス!」にて1日3回開催される。【川田和博】

 ◆杉上佐智枝(すぎうえ・さちえ)1978年(昭53)2月23日、東京生まれ。早稲田大卒業後、01年日本テレビ入社。09年から午前の情報番組「PON!」のMCを担当。06年5月に一般男性と結婚し、11年12月に第1子男児、15年3月に第2子女児を出産。身長165センチ。血液型B。