俳優城田優(33)が8日、都内で、ミュージカル「ファントム」の囲み取材に出席した。

初めて演出・主演の大役を担った城田は「2019年、間違いなく1番輝かしくて夢の世界で愛に満ちていて、希望と絶望が入り交じった最高のエンターテインメントができたと自覚自負しております」と演出に自信を示した。

ダブルキャストでファントムを演じる加藤和樹(35)は演出家の城田について「人を引っ張る力がある人だな。人としての力、演出家としての力。役者でもあるので気持ちの共通認識もあり心強かった」と絶賛した。

テーマは「形で作る芝居ではなくて心でつくる芝居」。城田は全てのキャストに「歌いすぎるな。芝居をしすぎるな、をずっと常日頃言っていた」と明かした。「1人1人の核の中から役が作られる」という思いからやりたい方向性を1人1人と話し合った上で、個性を生かしつつ自分の見せたい方向に導いていったという。「そこに自分も相手役になったり、ライバル役になったりとか絡まなければならなかった。人生で1番大変な期間だった」と2役を掛け持つことの苦労を語った。

会場全体でファントムの世界観を作り出した。「入り口を入ったらそこからファントムの世界が始まっていて帰るまでファントム。アトラクションの乗り場の園内みたいなイメージ。中に入ってメインのアトラクションが始まる。是非そこも含めて楽しみにしていただきたい」とこだわりを語った。

「たくさんの形の愛がつまってどんな方でも楽しめる作品だと思います」と見どころを紹介。「僕が大好きで愛があふれる作品をどう描いたのか、劇場で体感していただきたい」と演出家らしく締めた。

「ファントム」はフランスの人気小説「オペラ座の怪人」を原作とし、怪人ファントムの人間像に焦点を当てた作品。日本でも度々再演されてきたが、城田の新演出によって大きく生まれ変わる。