恋愛リアリティー番組「テラスハウス」のスタジオメンバーを務める南海キャンディーズ山里亮太(43)が26日、TBSラジオ「たまむすび」に出演し、芸能人へのネットいじめが絶えない世界のリアリティーショー事情に関心を示した。テラハに出演していた女子プロレスラー、木村花さんが23日に22歳の若さで死去したばかり。

米在住の映画評論家町山智浩氏が伝える世界事情に耳を傾けた。5年間の放送で4人の自殺者が出ている英国の恋愛リアリティー番組などの例を聞いた山里は「番組は終わったりしないのですか」などと質問。ネットやSNSで攻撃にさらされる出演者に対し、精神科医がアフターケアをしている現状などを学んだ。

町山氏は「現場ではシナリオはないが、撮った映像でシナリオを構成できる」とし、「ムッとした表情をアップにして怒っているようにしたり、それを強調すると悪役になってしまう。リアリティーと言いながら、リアリティーではないところがある」と編集の怖さを指摘。これに対し、山里は「ひな壇でも、イヤなトークだけを使ってムッとした顔をはさめば、ってことか」と話した。

山里は町山氏に対し「アメリカや世界でもそういうことがあると聞いて、対応やその後どうなったかとか、僕には分からないのでうかがいたかった」と感謝。ネット発信者の特定を容易にする制度改正も検討される中、「何を基準に、こういうつぶやきはダメだとか、そのルールを決めるのは誰なんだということになる」との見解も示した。

山里は、木村さんが死去した翌日(24日)にツイッターを更新し、「なぜ画面の中で力強く立ち振る舞っているその姿の裏にある苦悩に気づけなかったのか、何かできることはなかったのかと強く感じています」と悼んでいる。