米歌手マライア・キャリー(50)が、昨年9月に出版した回顧録「ザ・ミーニング・オブ・マライア・キャリー(邦訳=マライア・キャリーの意味)」によって精神的苦痛を受けたとして実姉から125万ドルの損害賠償を求める訴訟を起こされたと米ピープル誌が報じた。

姉のアリソンさんは、回顧録について「無情で、悪質で卑劣だ」と批判しているという。キャリーは同書の中で、アリソンさんを元姉と呼び、12歳の時に売春あっせん業者に売られそうになったと記したり、沸騰した熱いお茶が入ったカップを投げつけられたなどと告白。また、鎮静剤を投与されたとしたり、コカインの接種を促されたなどともつづるなど、過去を赤裸々に書いている。

しかし「妹は自らの地位を利用して無一文の姉を攻撃し、本の売り上げを伸ばすために故意にセンセーショナルに仕立てている」とアリソンさんは主張しており、自身には反論の機会が与えられず、事実とは異なる内容によって再びアルコールに依存するようになったと精神的苦痛を訴えている。キャリーの弁護士からは現時点でコメントは出されていない。

キャリーはかつては、薬物依存症だったアリソンさんのリハビリ治療の資金を援助するなどしていたが、その後はさまざまなトラブルから絶縁。2016年にアリソンさんが売春容疑で逮捕された際にも一切手助けをせず、兄からも「アリソンが瀕死(ひんし)の状況に陥った時も見舞いにも来ず、治療費の支払いの支援もしてくれなかった」と批判されたこともある。そんなアリソンさんは昨年、「10歳の時に母親から見知らぬ人との性行為を強要された」と主張し、実母のパトリシアさんを性的虐待で訴えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)