女優鈴木京香(52)が、東京・シアタークリエ10、11月の主演舞台「ホーム、アイムダーリン~愛しのマイホーム~」で専業主婦コメディーを演じることが11日、分かった。ジェンダーをめぐる今最も旬なテーマにコミカルにアプローチする意欲作。鈴木は「全力で取り組む」と意気込んでいる。

作品は英劇作家ローラ・ウェイドのオリジナルで、19年にローレンス・オリヴィエ賞ベスト・ニュー・コメディ賞を受賞した話題作。50年代のライフスタイルで幸せに暮らす専業主婦ジュディだが、夫の浮気疑惑をきっかけに互いの積もり積もった隠し事が明らかになる。女性の社会進出、家事をしない夫、女性同士の価値観の違いなど、タイムリーなテーマを通して夫婦の共存を描く。演出は、俳優で演出家の白井晃氏。

鈴木は「戯曲を読み、数年前からジュディのことを考え続けてきました。ジュディは夢見ることをやめない女性。彼女の“理想を追い求める強さ”にとても心ひかれています」。夫役の高橋克実(60)は、鈴木との初の夫婦役に「総天然色カラーの世界に飛び込むような気持ち。夫婦として真正面から向き合うわけですが、ただただ京香さんについていくだけです。コメディーですから、お客さまに笑って楽しんでいただけるよう頑張りたい」。

高橋の上司役を演じる江口のりこ(40)は「京香さんも克実さんもとても面白い方なので、長い期間ご一緒できることをとてもうれしく思います」。3人とも、過去に舞台共演がある顔ぶれ。鈴木は「山を一緒に乗り越えた仲間とこの作品に取り組めるのは、本当に心躍る気持ち。信頼を翼に、稽古の時間をエネルギーに変えて、高い頂を目指します」と話している。