親子3世代を描くNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜午前8時)。3代目ヒロインひなたを川栄李奈(26)が演じる。3人で1つの物語を紡ぐ朝ドラ史上初の試みについて、10日から登場する川栄に聞いた。

激動の戦後を強く生きた初代ヒロイン安子を上白石萌音(24)、過去と向き合いながら自分の幸せを見つけた2代目ヒロインるいを深津絵里(49)が演じた。3人が初めて顔を合わせたというポスター撮影では「頑張ろうね」と励まし合ったという。

撮影前は主人公の1人を務めることに緊張はなかったというが、安子編でもるい編でも「ひなたの道を歩いて行きたい」と、登場人物が劇中の重要なせりふとして繰り返すことから「私がひなたなんだと思うと、放送を見てプレッシャーを感じました」と苦笑する。

“先代”の深津とは親子として共演し「私が緊張しちゃうので頭の中がパニックになることがあるけれど、深津さんが和らげてくれる空気感をまとっている。本当に助けてもらってます」と感謝する。

安子からるい、ひなたとバトンが渡り、時代とともに変わる女性の生き方が描かれている。川栄は「安子編は、女性が強く生きていかなきゃいけない時代だったんだという印象があった。ひなたになっていくとすごく自由で、のびのびと暮らしている」。自身の人生にも重ね合わせ「現実でも、おばあちゃんが大変な目に遭って、今自分が自由に暮らせていると思う。つながりみたいなものを感じました」と語った。

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「ヒロインが3人」という情報は当時のネットニュースで知ったという。川栄は「え、3人!? と思って。新鮮で、どうなるんだろうという気持ちでした」。一方で「オーディションを受ける側からすると、受かる確率が上がるじゃないですか。3人だったらまだチャンスがあるかも…っていう高揚感が一番初めにありました。ラッキーと思いました(笑い)」。

あっけらかんとした雰囲気はひなたそのもの。ぴったりの役柄で、朝から元気を届けてくれそうだ。【遠藤尚子】