ジャニーズJr.内グループTravis Japanが3日、今月下旬からロサンゼルスに渡米することを発表した。大きな夢をつかむため現地に家を借りて共同生活する「修業の旅」だ。10万人以上が同時視聴して見守る「インスタライブ」で発表されたが、メンバーたちは「前向きなお知らせ」「悲しい発表ではないです」と強調していた。

渡米の期間は未定。ジャニーズ事務所の滝沢秀明副社長(39)によれば、数カ月で終わることもあれば年単位になる可能性もあるという。国内の活動は停止し、レギュラー仕事などはいったん全て卒業する。ファンからすれば寂しい気持ちは当然、あるだろう。

ただ、SNSなどが発達した現代では、「心の距離」は決して遠くはないかもしれない。インスタグラムなどを積極的に使って、日々の活動はもちろん、共同生活中のプライベートな姿も随時届ける予定という。YouTubeチャンネルの更新も続く。直接は会えないかもしれないが、交流の機会が減るわけではなさそうだ。

渡米発表当日、日刊スポーツなどの取材に応じたメンバー7人はポジティブだった。口々に「ワクワクしています」「夢に近づいた感じです」「楽しみです」と語った。滝沢氏が「日本の生活を捨てる覚悟」と話す通り、人生を左右するかもしれない大きな決断。7人の表情に悲愴(ひそう)感はなく、晴れやかだった。

当然遊びに行くわけではないが、現地でやってみたいことも聞いた。松倉海斗は「7人で料理がしてみたいですね。SNSでもその様子を届けたりして…」と答えた。現地で一軒家を借りての異例の共同生活。中村海人は「7人で補い合い、支え合いながら生活できたらいいのかなと思います。僕が直さなきゃいけない部分は多々あると思うんですけど、特に、ゴミを散らかさないように気を付けたいと思います」と話し、笑いを誘っていた。

渡米前に食べておきたい日本食を聞かれ、中村は「納豆、食べておきたいなと思います。向こうで食べられないかもしれないので。体の中もきれいにして行ければと思います」と答えた。松倉は「おすしが食べたいですね」と続き、松田元太は「俺はあの~、ハウス(家)系ラーメンが…」と、早くも英語を交えた? 回答で笑わせた。川島如恵留は「個人的には、うちにいる保護猫を“モフり”たいと思います。しばらく会えなくなっちゃうと思うので、沢山愛してあげたい」とほほ笑んだ。

ジャニーズ事務所では、66年の初代ジャニーズ、84年の少年隊に続き、38年ぶり3組目の本格渡米となる。平成の30年間では一度もなく、令和となって初の一大プロジェクトだ。現代ならではの「心の距離」の近さは、ポジティブな要因の1つかもしれない。過去例のない大きな夢をつかむため、7人が前向きに飛び立つ。【横山慧】