King&Prince神宮寺勇太(24)主演で今日25日にスタートする日本テレビ系連続ドラマ「受付のジョー」(月曜深夜0時59分)に出演する、女優美山加恋(25)が、このほど日刊スポーツの取材に応じた。美山は「制服姿」の役どころや、演じる上で苦戦したこと、また子役時代を振り返り、今後の展望についても語った。

ハーフアップの髪形に、もの静かな面持ちで姿を現した。クランクアップ直前のタイミングでの取材。分単位で組まれる超過密スケジュールの合間であるにもかかわらず、疲れた様子も一切のぞかせない。「ちょこちょこ休みながらやってるので全然大丈夫ですよ」と朗らかな笑顔を見せた。

今回、初の受付嬢役で、受付の仕事に全く思い入れのない熊本淑子を演じた。

「熊本はホスピタリティーっていう面では割と欠けているんですけど、やる気がないのは前半で、後半に連れて“働く意味”みたいなものを自分で見つけていって、成長していく役どころです」

衣装は、ピンク色のジャケットにスカート、首にスカーフを巻いたスタイル。幼少期から、制服のある職業には、憧れがあった。

「その職業でしか着れないような服を着るのが結構楽しくて。制服があるような職業に就いてみたいなっていうのがあったので小さいときは、パイロットになりたいと思っていました」

熊本は熊本出身で、美山自身は東京出身。演じる上で最も苦戦したのは熊本弁を話すことだったという。

「言葉のアクセントがフラットの部分とめちゃくちゃ熊本弁だ、っていう部分が結構頻繁にあって、難しかったです」

初めて聞く言葉を反復しては、意味をかけ合わせて覚える。この作業を徹底した。印象に残っているのは、「あくしゃうつ」という熊本弁だ。

「ムカつくとか、イライラするとか、嫌だなとか、そういう広い意味があるんです。日常でも使えそうですよね(笑い)」

日常でも無意識に熊本弁を発してしまうといい「友達に話すときとかも、そうなっているみたいで…声優のお仕事していても若干のアクセントを直されるようになりました」

美山は、当時5歳だった02年に舞台「てるてる坊主の照子さん」で、子役としてデビュー。04年には、フジテレビ系で草■(■は弓ヘンに前の旧字体その下に刀)剛主演の「僕と彼女と彼女の生きる道」に出演し、「天才子役」として注目を集めた。デビューから今年で20周年だ。

「自分なりに浮き沈みはすごくあった。うれしいこととか、つらいこととかの頻度はものすごい数がありました。振り返ってみると、あっという間といえば、あっという間でしたね」

女優としてだけでなく、16年にテレビアニメ「エンドライド」でヒロインアリシア役で声優デビューを果たした。17年には「キラキラ☆プリキュアアラモード」でテレビアニメ声優初主演を飾った。

「これまで20年近くずっとドラマに出続けてきたんですけど、(声優は)転職するような気持ちでした。(プリキュアとは)大きな出会いだったと思います」

今後の目標は「子役時代の美山加恋が今、こうなっているんだ、って結び付くこと」という。

「今の美山加恋が、『どういうお芝居をするのか』とかをもっと見てもらいたいです」【三須佳夏】

◆美山加恋(みやま・かれん)1996年(平8)12月12日、東京都生まれ。04年フジテレビ系ドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」で子役として注目される。06年のNHK連続テレビ小説「純情きらり」では宮崎あおい演じる桜子の幼少期役。16年のテレビアニメ「エンドライド」ヒロインやプリキュアシリーズの宇佐美いちか/キュアホイップ役など声優としても活動。趣味は漫画、カメラ。特技はフラダンス、韓国語。血液型AB。