NHKは9日、小栗旬主演の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜午後8時)の第7次出演者発表を行い、善児に育てられた孤児・トウを山本千尋(25)が演じることが分かった。大河初出演となる。

山本は演じるトウについて「静かな覚悟を抱きながらも志を受け継ぎ、鬱憤(うっぷん)と恩愛のはざまで生きる彼女の運命に、三谷さんが与えてくださった新たな挑戦と愛を感じます」と意気込み。脚本の三谷幸喜氏からは「僕も楽しんで書いていますので、楽しんで鎌倉時代を駆け抜けてください」と声を掛けられたといい、「鎌倉時代に炎の化身のごとく、強く、はかなく、良い意味で裏切れる存在でありたいと共に、まずは初めての大河ドラマを思いっきり楽しみたいと思います」と話す。

三谷作品はドラマ「誰かが、見ている」が初出演。上京まもない頃に電車で三谷氏を見かけたエピソードも明かし、同作のオーディションで「三谷さんの方から『かなり前に電車で会ったのですが、覚えていますか?』とおっしゃってくださったのです!まだ女優の仕事も全然していないのに知ってくださっていただなんて。うれしさと同時にサラッと流した当時の自分を反省しました。三谷さんいわく、当時の私はものすごく怖い顔で電車に乗っていたそうです(笑い)」と笑顔で縁を振り返る。

共演者との交流も楽しんでいる様子。初日の衣装合わせでは、別作品で親子を演じた佐藤二朗と対面し「今回初大河でど緊張している中、一番最初にお会い出来たのがパパだったので緊張が和らいだと言いますか、何だかホッとしました」。トウの登場シーンでは山本耕史からアドバイスを受けたといい「(山本演じる)三浦義村は全く出ていないシーンなのですが、リハの動画を見ていただき明確でものすごくしっかり細かくアドバイスをくださって。そのおかげもあり、アクション部さんに支えていただきながら登場シーンを思いっきり気持ちよくさせていただくことが出来ました」と振り返った。

出演者発表は8日にも行われ、のえを菊地凛子、土御門道親を声優関智一、平賀朝雅を山中崇、初を福地桃子、藤原兼子をシルビア・グラブが演じることが明らかになっている。