演歌歌手の神野美伽(57)が1日、大阪市の新歌舞伎座で「神野美伽 デビュー40周年リサイタル」を開催した。

前日2月28日に続き、2日間開催となったリサイタル。舞台でその人生を演じた経験のある笠置シヅ子さんの代表曲「ヘイヘイブギ」で幕を開けると「たくさんのお客さま、ようこそ来て下さいました。40周年の40という数字に近い曲数をやります」とあいさつした。アロージャズオーケストラのホーンセクションとの掛け合いに息をのんでいると、昨年没後40年を迎えた歌姫、江利チエミさんの楽曲を自身の最新シングル「旅立つ朝」(あした)を含め、リスペクトを込めて歌唱した。

大好きな映画だという「ひまわり」の主題歌を、今の世界情勢に照らして憂いに満ちた歌声でしっとりと披露した。そして「私は諦めない。自分の人生をもう一度生きたい。」という決意の言葉の後に、1972年に和田アキ子が歌唱した名曲「あの鐘を鳴らすのはあなた」をスケール感たっぷりに歌い上げた。昨年までは関節症や脊椎炎、椎間板ヘルニアといった体の不調に、繰り返し悩まされた神野だからこその言葉の重みを感じさせる。

第二部の冒頭では、65作のシングルジャケットがスライドしてゆくオリジナル映像からスタート。神野が金の波模様に鶴をあしらった華やかな振り袖で登場すると、会場からは大きな拍手が起こった。本人の解説付きで「整形手術を3回くらい繰り返しました(笑)」や「これなんかチェ・ジウみたい」など冗談をまじえながらのスライド上映に会場の笑いを誘った。

デビュー曲の「カモメおまえなら」から幕を開けると、懐かしい思いがあふれたのか、涙を浮かべて聴く観客も見受けられた。年代順に代表曲をラインアップして歌唱するメドレー形式の構成は、長年のファンも、その時どきの思い出を巡らせることができる特別なセットリストとなった。「あー、懐かしい!」と言いながら、当時を振り返りそれぞれの楽曲を紹介しながら歌唱した。

オリジナルの歌唱が終わると「オリジナルだけではなくて、カバーの歌もこの舞台の上では欠かすことなく歌い続けてきた大事な歌があるんです。」と話すと、「浪花しぐれ『桂春団治』」「酔歌ソーラン節」「無法松の一生」を熱唱。ラストにはオリジナル曲の「あんたの大阪」を歌唱し、ここでは観客が総立ちになって手拍子の中のフィナーレとなった。計38曲を熱唱した。