NHK BS1「ワースポ×MLB」でキャスターを務めるタレント菊池柚花(ゆうか、23)が22日、栃木・小山運動公園野球場で行われた野球の独立リーグ、BC・栃木×読売ジャイアンツ3軍戦で始球式を務め、見事なノーバン投球を披露した。

BC・栃木のユニホームに膝上約20センチの黒いスカート姿でマウンドへ。打席に立ったロッテなどでも活躍したBC・栃木の成瀬善久選手兼任ヘッドコーチ(37)を前に、大きく振りかぶるワインドアップモーションから右腕を振り、外角高めに放たれたボールで見事に空振りを奪った。

栃木・宇都宮市出身で、3月からは、とちぎ未来大使を務めるなどしている。地元凱旋(がいせん)の初登板で見事なピッチングをみせ、ボールがミットにおさまると、客席からは「お~」とどよめきが起こった。菊池は笑顔で手を振りながらボールを受け取り、ベンチ前の選手らとグータッチしながら大役のマウンドを降りた。

投球はエンゼルス大谷翔平投手のツーシームを参考に投げたといい「とても緊張したのですが、投げた瞬間の快感は忘れられないです。投げた瞬間に観客の皆さんが“おー”と歓声を上げてくださって、あの感覚を野球選手の皆さんは味わっているのだと思うと、すごく癖になりそうです」と振り返った。

投球の自己採点は「伸びしろを考えて87点」とし、「大谷翔平選手を参考にツーシームを投げたのですが、大谷選手も今日登板されていて、海の向こうで活躍しているというのを思いながら、わたしも負けずに1球投げました。いつか大谷選手が投げる試合で始球式ができるようにここからもっともっといい投球ができるように頑張ります」と力を込めた。

BC・栃木は成瀬コーチのほか、元日本ハムの吉川光夫選手兼任投手コーチ、MLBでも活躍した川崎宗則内野手、お笑いコンビ、ティモンディとしても活動する高岸宏行投手らタレントぞろい。川崎は「ワースポ×MLB」にも出演しており、菊池は「番組ではまだ共演させていただいたことはないのですが『とにかく全力でまっすぐ投げれば大丈夫』とアドバイスをいただきました。打席に立つ成瀬さんには『当ててもいいよ(笑い)』と冗談も言ってくださって、わたしの緊張をほぐしてくださいました」と裏話も明かした。

成瀬からは始球式後、「すごくいいストライクで完璧だったよ」と声をかけられたといい「事前練習にも付き合っていただいて『何か投げる競技やっていたの?』と褒めていただきました」と振り返った。

菊池は始球式のほか、試合前のトークショーなどにも出演して試合を盛り上げた。

◆菊池柚花(きくち・ゆうか)2000年(平12)1月19日、栃木県出身。明大在学中にスカウトされ芸能界入り。野球には明大在学中に神宮球場へ母校の応援に行った際に、当時のエース森下暢仁投手(現広島)の姿を見て夢中に。22年からMLBの面白さを試合映像などと共に伝える番組「ワースポ×MLB」土曜、日曜キャスターのほか、地元の下野新聞でコラム「しもつけ随想」連載、とちぎ未来大使なども務める。MLBの推し球団はメッツ。日本では西武とソフトバンク。特技は書道とピアノ。身長161センチ。