5月に亡くなっていた上岡龍太郎さんと、読売テレビ「鶴瓶上岡パペポTV」で名タッグを組んでいた落語家、笑福亭鶴瓶(71)が4日夜、MBSラジオ「ヤングタウン日曜日」で、上岡さんへの思いを語った。

リスナーからの意見に答える形で、鶴瓶は「いやもう僕もびっくりしましたけど。さんまも(前日のラジオで)言うてたけど」などと切りだした。

上岡さんの長男で映画監督の小林聖太郎さんから連絡があったといい「息子さんが、おれと紳助に伝えたかった言うてね」。紳助さんの連絡先が分からず、さんまに伝言を頼んだと言い「(紳助も)びっくりしてると思うよ」と語った。

「ぼくはおくやみのコメント一切しないんでね。誰がどこまで仲いいか分からんしね」と言いつつも、聖太郎さんからのメール内容は「すてきなメールでしたよ。僕の心の中においときます」とも語った。

鶴瓶は上岡さんを「おもしろい、優しい人でした。僕は怒られたことない」としんみり。そして「龍太郎師匠」と呼び、自らの師匠、6代目笑福亭松鶴さんとの秘話を明かした。

テレビ局で上岡さんが、松鶴さんと一緒になった際、松鶴さんから「えらい、うちの鶴瓶がお世話になっております」と上岡さんに話しかけたことがあった。

「それを龍太郎師匠がすごい喜んでくれはってね。うちのおやっさん(松鶴さん)、すごい好いてくれてたからね」と振り返った。

落語家へあこがれ、故桂米朝さんへの師事も考えたという上岡さんは、上方落語復興四天王の中核だった松鶴さんを慕っていた。

「そういう歴史の人がどんどん流れていくっていうのがね。ノック師匠の追悼のあれ(弔辞)が今、流れてますからね。すっごいですよ、ほんまに」

上岡さんの代表番組のひとつ「-パペポTV」は、台本も打ち合わせもなく、2人の完全フリートークで公開収録された。アドリブやハプニングを楽しむ2人ならではの番組だった。

もともと鶴瓶との雑談からの始まりだったと明かした。「『一緒にやってくれませんか』と。雑談選手権みたいな、ね」。その流れでフリートーク番組が実現し「完全フリーやから長く続いた」などと振り返っていた。