タカラジェンヌを育成する宝塚音楽学校112期生の入学式が19日、兵庫県宝塚市の同校で行われ、競争率12倍から合格した40人が夢へ第1歩を踏み出した。
式典終了後には、新入生総代の今井咲(いまい・さき)さん(千葉県船橋市)森永涼(もりなが・りょう)さん(東京都墨田区)仲田毬乃(なかた・まりの)さん(京都市右京区)田島妃葉(たじま・ひよう)さん(兵庫県川西市)の4人が取材に応じた。
男役志望の今井さんは「ずっと憧れであった宝塚音楽学校の講堂で入学式をさせていただくことができて、とてもうれしいです」と目を輝かせた。
同じく男役志望の森永さんも「ずっと夢だったグレーの制服を着て校歌を歌うことができて、本当に宝塚音楽学校の一員になれたんだという実感がわきました。今日のこの気持ち、感謝の気持ちを忘れずに努力してまいります」。
仲田さんは娘役志望で「憧れの宝塚の世界、スタートに立たせていただくことができた」と感無量。同じく娘役を志す田島さんは「これから始まる学校生活がとても楽しみで仕方がない」と、胸膨らむ思いを口にした。
あこがれの先輩に、今井さんは雪組スターの朝美絢をあげ「朝美さんのようなりんとして華やかな男役さんになりたいです」。森永さんは花組次期トップに決まっている永久輝せあの名を出し「永久輝さんのような爽やかで、とてもエネルギッシュなダンスや歌が歌えるスターになりたい」と満面笑み。
仲田さんは花組トップ娘役の星風まどかにあこがれ「ひとつひとつのしぐさが愛らしくて華やかで、どんな役でも演じ切れる、そんな娘役さんに」と言い、田島さんは元宙組トップ娘役潤花をあげ「回りをぱっと明るくできるような、すてきな役者になりたい」と話した。
それぞれの武器には、今井さんが「負けず嫌いさです! 1歩でも前に進めるように頑張れることが私の強みだと思います」。
墨田区出身の森永さんは「私の地元はお祭りやお相撲が有名なところで、小さい頃からにぎやかな中で育ってきたので、どんなことがあっても明るく元気に頑張れます」と個性をアピールした。
112期生は今後、予科、本科と2年にわたり歌、ダンス、芝居などを学ぶが、学校生活への楽しみを聞かれると、今井さんは「同期生と過ごす時間がとても楽しみ」と、5日前に正式に顔合わせしたばかりだが、早くも同期の絆を確かめ合ったようだ。
取材中も4人で笑みを交わしながら応対し、式典中にも笑みのこぼれた112期。代表して今井さんは「みんなはとても元気があって、おしゃべりの好きな子が多いので、本当にずっと話も、笑顔の絶えない期だと思います」と話していた。
今井さんら40人は、2年後、26年春の入団を目指して学びの日々を送る。