舞台を中心に独自路線を歩むふぉ~ゆ~が、同世代のダンス集団、梅棒とのコラボ「Only1,NOT No.1」(日比谷シアタークリエ)を上演中だ。
苦労人のイメージが強いふぉ~ゆ~だが、今や「CDデビューをしない三十路(みそじ)ユニット」としてSTARTO ENTERTAINMENTの中でも独自の地位を確立した感がある。メンバーの辰巳雄大(38)に取材する機会があった。
旧ジャニーズJr.がメインだった番組「8時だJ」(テレビ朝日系)のオーディションで、3万人の中の3人に選ばれた辰巳は当時小学6年生。夢中になっていたサッカーでも西東京代表に選ばれていた。
「サッカーの練習は土日じゃないですか。オーディションも当然そうで、サッカーのコーチから1回でもオーディション行くなら代表は辞退しなさいと言われたんですね。その時、なぜかオーディション行きます! と。子ども心に何か覚悟があったんだと思います」
そんな覚悟は報いられ、翌年堂本光一主演の舞台「SHOW劇,99 MASK」で主人公の少年時代役に抜てきされ、これが舞台デビューとなる。
「まだ、何の自覚もなかったし、ほとんど覚えていないんですけど、1人で舞台に立つシーンもあったので度胸はつきましたね。後に光一クンの『Endless SHOCK』に何度も出ることになるので、縁のようなものも感じます」
その翌年には、ミュージカル「big~夢はかなう~」に出演し、ここでも出会いがあった。
「演出が、『ひとつ屋根の下』とか数々の名作ドラマをやってこられたフジテレビの永山耕三さんで、いろんなことを教わりました。その流れで『涙をふいて』というドラマにも引っ張ってもらつたんです。キャストがすごくて、お兄ちゃんが二宮和也クン、お姉ちゃんが上戸彩さん、弟が神木隆之介という配役でした。そこでのお芝居が刺激的だったんです。これずっとやっていきたいなという思いが生まれたんです」
ジュニアとしてのスタートは順調だった。が、高校生になった頃、仕事が激減した。
「ふぉ~ゆ~の4人には年に1回しか仕事がありませんでした。嵐のコンサートのバックだけです。今みたいなSNSのない時代ですから、デビュー前のジュニアの仲間が雑誌に出るだけでダメージ食らうんですよ。こいつ出てる。なんでオレ呼ばれなかったんだろうって。きつかった」
そこでポジティブ志向に切り替えるところがこの人の強みだ。
「これは事務所の先輩後輩には絶対味わえなかったと思うんですけど、高校3年間思いっきり部活をやりましたから。芸能人としてはつらすぎますが、部活に真剣に取り組んだことが一種の自信になり、強みにもなっていると思います。出席率も良かったので、成績も良くなっちゃいました。2年生の時は送辞を読み、卒業は主席でした。模範生になっちゃったんですよ」
デビュー間もない頃に芽生えた芝居への強い思いも、今や引きも切らない舞台の仕事に生かされている。
ふぉ~ゆ~のライブの独特な魅力は、辰巳だけではなくメンバー4人に共通するポジティブ志向のたまものに違いない。客席との不思議な一体感を評価する関係者も多い。その1人がSnowmanの岩本照(32)で、前回のライブでは、思いあまって演出として参加もしている。【相原斎】



