宝塚歌劇団の雪組娘役トップ舞羽美海が12日、兵庫県宝塚市の劇団事務所で、退団会見を開き、すでに退団発表をしている同組トップスター音月桂と「ご一緒(に退団)したい」と、自分の意思で同時退団を決めことを明かした。

 「音月さんから(退団の)話を聞いてから、ずっと音月さんや、ファンの方にも(自身の進退を)相談してきました」

 12月24日に東京宝塚劇場で千秋楽を迎える「JIN-仁」「GOLD

 SPARK!」で、音月と“添い遂げ”退団する。

 07年入団で、まだ新人公演出演権(7年目まで)のある6年目。昨年4月に娘役トップに就いたばかりで、子どものころからあこがれていた宝塚の舞台に立ち「辞めるか、続けるか」と悩んだことも明かした。

 ただ、役柄にも恵まれ、当初から「トップになれたら、相手役さんと一緒にやめるというのが私の最後の宝塚の夢だった」とし、音月からも「自分で決めなさい」と背中を押され、決心したという。4月下旬の音月の退団発表から、時期が遅れたことには「考える時間をくださったから」と説明した。

 6年の劇団生活で、転機は4年目の「オネーギン」のタチヤーナ役だったという。主人公の人生に深く影響を与えるヒロインを演じ「娘役がどうあるべきか、男役さんと呼吸を合わせる大切さを知りました」と語る。退団後は、女優へ転身しての活躍も期待されるが、現在は「まだそこまで考えられません。とにかく最後まで、宝塚の舞台に集中したい」と話した。