俳優中村蒼(22)がNHK大河ドラマ「八重の桜」(日曜午後8時)に出演することが2日、分かった。明治から昭和にかけて活躍したジャーナリスト徳富蘇峰を演じる。大河ドラマは初挑戦。7月から収録に入っており、「たくさんの方々に見られ続けている作品に出られてうれしい。まさか自分が大河に出られるとは」と喜びを感じている。

 終盤に向かうドラマの重要な役だ。オダギリジョー演じる同志社英学校(現・同志社大)の創始者、新島襄を尊敬し、その妻で綾瀬はるか(28)演じる主人公の八重を支えていく。綾瀬とは初共演で「すてきでしんが通っていて、収録が楽しみ」と話している。

 今後の活躍が期待される若手俳優の1人だ。05年にジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを獲得。映画「BECK」で注目され、その後も映画や舞台でキャリアを重ね、芸能界入りから8年かけて大河ドラマ出演をかなえた。NHK内藤慎介プロデューサーは「テレビだけでなく、映画や舞台にも出て幅が広がった。昭和っぽい古風なところもある」と起用理由を説明した。

 同局では、連続テレビ小説「あまちゃん」の大ヒットでヒロインを演じる能年玲奈(20)が一躍注目の若手女優に上り詰めた。内藤プロデューサーは「それは素養のある人が、化学反応を巻き起こしたということ」と分析しつつ、中村にも「綾瀬さんやオダギリさんと、どんな反応を起こすか楽しみ。彼らの中に入っても存在感を放つはずです」と期待を寄せている。9月15日放送分から登場する。

 ◆中村蒼(なかむら・あおい)1991年(平3)3月4日、福岡県生まれ。05年「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で最年少14歳でグランプリ。06年舞台「田園に死す」で芸能界デビュー。08年「ひゃくはち」で映画初主演。映画は「BECK」「大奥」などに出演。ホラー映画「パラノーマル・アクティビティ第2章/TOKYO

 NIGHT」にも主演。174センチ。血液型A。