【ハッシュタグと野球#2】「#大勢はガチ」…命名は「たかなしきっちん」高梨雄平 グッズ化&流行語狙って料理 

巨人リードの9回。球場が、SNSが沸く。「#大勢はガチ」―。クローザーの大勢をたたえるハッシュタグが、トレンド入りします。球場のファンは「#大勢はガチ」と書かれたタオルを掲げ、現実とデジタルの世界が地続きになっていきます。(2022年6月17日掲載。所属、年齢などは当時)

野球の国から

小早川宗一郎

★玄人目線 虎視眈々

仕掛け人は、変則のリリーフ左腕で、SNSの使い手でもある同僚の高梨雄平投手。自らのツイッターで同タグをつぶやき始めると、大勢の活躍もあり、瞬く間に世間に浸透していった。

最初から狙っていた。「普通に、グッズ化もトレンド入りもするかなと。そこまで考えた。『とにかくキャッチーなのがいいな』と、いろいろ作戦を練ってました」とハマった。3月16日の中日とのオープン戦後、初めて「大勢はガチ」とつぶやいた。

その時点でクローザー起用は確定していなかったが、高梨には大勢の〝ガチさ〟がひしひしと伝わってきた。

★ゴリ押しが功奏

「一過性で終わる感じではなく、ちゃんとすごい活躍をしそうだった。本物感があった」。ファンにとって「よく分からないドラ1」状態で、同僚から〝ガチ〟のお墨付きに「高梨さんが言うなら間違いない!」とファンも歓喜した。

その後も繰り返し「大勢はガチ」とツイート。自らのツイッターを「大勢ガチbot」(自動投稿するロボット)と表現するほどのゴリ押しが実を結び、徐々に定着した。

タオルという形でグッズ化され、トレンドにも入った。大勢も「高梨さんがやってくださって、ありがたいことに皆さんに知ってもらえた。余計に注目されたかなと」と感謝。ここから先は…「最初から狙っている」と高梨が話す通り「流行語大賞」しかない。

料理の腕は確か。原監督にお手製カレーを振る舞う、球団提供のステキな1枚。東京ドームでも発売中

料理の腕は確か。原監督にお手製カレーを振る舞う、球団提供のステキな1枚。東京ドームでも発売中

ツイッターだけでなく、料理系YouTubeチャンネル「たかなしきっちん」も運営する。SNS使用の意義は大きい。「今、テレビだけの時代ではなくなった。SNSを軸にやっても面白いと思う」。球団ともコラボし、昨春キャンプでは、原監督やナインに特製カレーを振る舞った。

大絶賛のカレーは、東京ドームの売店でも販売されるように。選手自身が、球団という看板を借りてSNSを活用し、球団もコラボという形で乗っかり、一層盛り上げる。「自分自身と球団のバランスは、SNSを活用する上で考えてます」と広い視点が理想的な相乗効果を生んだ。

弊害はない、と言い切る。昨今、問題となっている誹謗(ひぼう)中傷。高梨も例外ではない。「もちろん、僕も来たりします。だけど喜んでくれてる総数の方が圧倒的に大事」と割り切る。何を目的に置くかが鍵になる。

〝生みの親〟として見たい景色がある。「『#大勢はガチ』タオルで東京ドームを満員にして欲しいですね」。後輩の活躍と、それに酔いしれる球場とSNS上のファンを、ニンマリと見守っていく。

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