オリックスの若きエースが東京オリンピック(五輪)へ視界良好だ。山本由伸投手(22)がソフトバンク戦に先発し、7回無失点の力投で自己最多の9勝目を挙げた。侍ジャパンでは主戦投手として期待されており、右腕の快投は悲願の金メダルへ明るい材料だ。巨人菅野の辞退で追加招集された日本ハム伊藤大海投手(23)が自身6連勝で前半最後の登板を締めくくれば、4番候補の広島鈴木誠也外野手(26)は1試合2発。侍戦士たちがスタジアムで躍動した。

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投手陣の起用法はまだ流動的な部分がある。先発候補だった菅野、希少な左腕でセットアッパーを期待されていた中川が辞退し、構想を再構築する必要が出てきた。

田中将、山本、森下、大野雄に追加招集された千賀が先発候補になる。1次リーグから5連勝で金メダル、進展次第では8試合となる変則方式で先発は4枚が見込まれる。山本、千賀は救援の適性もあり、トーナメントの進捗(しんちょく)状況などを含めて幅広い起用法が予想される。

変則投法の青柳はチームでは先発だが、2番手以降で試合序盤から中盤にかけて長いイニングを任せることもできそうだ。伊藤も奪三振能力が高く、大学時代は守護神を務め、救援での起用となりそうだ。岩崎は純正の中継ぎ左腕。プレミア12の守護神山崎はセットアッパーから復調をつかみつつある。経験値を積み上げている段階だが平良、栗林は守護神として機能している。勝利の方程式をどのように組み立てるかも金メダルへのカギとなる。