ジュビロ磐田はキャンプ最終日の27日、静岡・J-STEPで浦和レッズと練習試合を行った。完全移籍で加入したFW大久保嘉人(36)は、1・5列目で先発。前半14分には右クロスを頭で合わせ、ゴールにも迫った。合流2日目ということもあり、「体力を戻すことを意識した」と30分間限定でのプレーとなったが、新天地で実戦デビューを飾った。

 チームも、大きな1歩を踏み出した。御殿場で行われた3日間の練習では、これまでの2ボランチから1ボランチに変えた新システムに挑戦。この日も同システムで臨み、強豪相手にMF上原力也(21)のゴールで引き分けに持ち込んだ。名波浩監督(45)は「新しいことに取り組んだことが、大きな1歩。選手は疲れがある中で、よくやってくれたと思う」と総括。DF高橋祥平(26)も「ボールを持てる時間が多くなったし、攻撃の厚みはでる。ただ、まだ始めたばかり。しっかり話し合いながら、やっていきたい」と、前向きな言葉を並べた。

 開幕から15試合でリーグ13位の15得点だった攻撃の改善をテーマに取り組んだ同キャンプ。J1最多181得点のストライカー獲得にも成功し、7月18日のリーグ再開に向けて充実した時間となった。【前田和哉】