「ピースマッチ」と銘打たれた一戦でホームのサンフレッチェ広島がV・ファーレン長崎に勝利した。1945年(昭20)8月6日には広島、同9日に長崎へ原爆が投下されてから73年。被爆地に本拠を置く両クラブが平和を祈念して戦った。

 先制は広島だった。前半46分、中央約20メートルで長崎県出身のMF柴崎がFKを直接決めた。さらに後半43分、途中出場の広島県出身MF川辺がドリブルで持ち込んで、FWティーラシンにパス。ティーラシンが決めて、追加点を挙げた。

 一方の長崎は立ち上がり、前半2分にMF鈴木のクロスにFWファンマが詰めてシュートを放つなど好機を演出したが、決めきれなかった。

 入場時には広島の選手が「86」、長崎の選手が「89」の、原爆の日を示す背番号を付けた祈念ユニホームを着用し、試合前には黙とうがささげられた。平和を願った一戦で、広島県、長崎県出身の選手が躍動。首位広島が2試合ぶりの勝利を飾った。