ジュビロ磐田MF中村俊輔(40)が27日、今月14日のチーム始動から初めてFK練習を行った。鹿児島キャンプ3日目の全体練習後、MF太田吉彰(35)らと居残りで実施。

「風もなくて暖かかったから、軽くね」と感覚を確かめるように、ゴール前2カ所の位置から約5本を蹴りこんだ。

加入2年目の昨季、古傷を抱えていた右足首手術などの影響もあり、出場は16試合にとどまった。「1年目(の6位)よりも良い順位という気負い、けがもあって、体がついていかなかった」。これまでJ1最多24得点を記録する直接FKからのゴールもなく、プロ22年目で初めて年間を通じて無得点に終わった。

オフ期間中に磐田との契約を更新して迎えた3年目の始動初日、中村は「去年みたいな事がないように、結果で(チームに)恩返しがしたい」と決意を語った。練習後には、今季の公式球として使用されるアディダス社製の「コネクト19」についても「反発性があって、個人的には軽さも感じている。(感触は)良いよ」と手応えを示した。

まだ調整段階のこの日も、きれいな弧を描いたボールで2度ネットを揺らした。連日の2部練習もフルメニューを消化するなど、調整は順調。黄金の左足による逆襲に、期待は膨らんでいる。【前田和哉】