1型糖尿病と闘いながら甲府などで活躍した元Jリーガー杉山新氏(39)が13日から、同じ病を抱える子どもたちとレアル・マドリードの試合を見にいくためにクラウドファンディングを始めた。

マドリードには同じく1型糖尿病のスペイン代表DFナチョ・フェルナンデスが所属している。2017年に続く2度目の企画で、クラウドファンディングサービス「Readyfor」を活用し、9月30日午後11時までに目標金額450万円の達成を目指す。

1型は突然発症してしまう自己免疫疾患であり、予防が困難とされている。一般的に認識されている食生活や運動不足などによる糖尿病は2型にあたる。1型糖尿病では生涯にわたり、毎日4、5回ほど自己注射などでインスリン補充が必要となる。病気や注射に対する誤解や偏見をなくし、病気と闘う子どもたちに夢や希望を感じてもらうために同企画を実施する。

前回17年には試合前に子どもたちとフェルナンデスとの面会がかなった。加えて、試合ではフェルナンデスが先制ゴールを決めて、スタンドに向かって両手でハートマークをつくってくれるという、うれしいハプニングもあった。

帰国後、大きな変化があった子どもたちもいたという。1型糖尿病ドリームチャレンジ実行委員会の善福克枝さんは「帰国後、自分からインスリンの量を気にするようになった子もいます。それまではお母さんから指示していたのに、自分から『これぐらいでいいかな』と聞いてくるようになったそうです。病気に向き合う気持ちになってくれたのかなと思います」と話している。

クラウドファンディングプロジェクトの題名は「病気を理由に諦めない。1型糖尿病の子ども達にレアルの試合を!」。URLはhttps://readyfor.jp/projects/arata-sugiyama