FC東京がホームで昨季オーストラリア王者のパースに1-0で勝った。後半37分にFWレアンドロ(26)が決勝ミドルを決めた。

法大から今季加入のMF紺野和也(22)がデビューし存在感を放った。後半14分にFWアダイウトンに替わって3トップの右に入ると、得意のドリブルで攻撃のリズムを変えた。「とにかく走って攻撃に参加しようと。そこは出せたかな」と及第点をつけた。

身長161センチのチーム最小兵。機動力で相手DFを翻弄(ほんろう)した。「大きい選手も多かったので、アジリティはすこし落ちるのかなと。一瞬のスピードを生かして懐に潜り込もうとやっていた」と、特徴を生かした。

3トップの先発はFWアダイウトン、ディエゴ・オリベイラ、レアンドロの強力外国人トリオ。長谷川健太監督は、その一角を崩して投入した。試合前にチェックしたオーストラリア勢の過去の試合映像で、当時まだタイのチームにいた158センチのFWチャナティップ(現札幌)に手を焼く姿を見ていた。「止めづらい、一番嫌なタイプなんだろうなと思っていた」。今季ここまでの公式戦2試合でともにベンチに入れていたルーキーの出番をここに見定め、紺野も期待に応えてチームを攻勢に乗せた。

同じく大卒1年目のMF安部柊斗(22=明大)はここまでの公式戦すべてに先発している。紺野は「悔しい気持ちもあるけど、立ち位置を受け止めて日々の練習を全力でやりたい。今日が第1歩」と先を見据えた。エネルギーにあふれる若手が加わった東京が、アジアの舞台を順調に歩み出した。【岡崎悠利】