ヴィッセル神戸の日本代表GK前川黛也(26)が30日、5月1日のJ1リーグ、サンフレッチェ広島戦(ノエスタ)へ向けた取材対応を行った。

現在6位の神戸は最近7戦不敗(3勝4分け)だが、3試合連続ドローで勝ちきれない状況が続き、複数得点は4試合ない。開幕から11戦、フルタイム出場中の前川は「失点を減らせている中で、そこからいかに点を取っていくか。どうすれば、点を取れるかにフォーカスしている」とチームの思いを代弁した。

前川は3月に、広島などで活躍した父和也さん(53)と同じく日本代表に初選出された。出場機会はなかったものの、さらに志が高くなった。J1通算38試合と経験は少ないが、正確なキックで攻撃の起点となり、勇気あるシュートストップで失点を防ぐ。昨季途中から正守護神の座をつかんでいる。

対する広島は、自身が中学まで下部組織に所属していた縁の深いクラブだ。「父がプレーし、好きなチームであこがれもある。対戦できるのはうれしいし、いいパフォーマンスを出せればと思う」。出場できれば2年ぶりとなる対戦に意気込む。

昨年7月の対戦に続き、ホームでの広島戦は2年連続で無観客開催。「(新型コロナウイルス感染拡大が続く)こういう状況で、(サポーターに)勇気を与えられるかが喜びの1つになる。画面越しに勝利を届けたい」。約1カ月ぶりの勝利へ、さらに対広島戦12試合ぶりの勝利へ、守護神が立ちはだかる。【横田和幸】