日刊スポーツの記者で(自称)1番背の低い145センチの私が、バスケットボールの担当になった。入社から半年、初めて持たせてもらった担当競技にうれしさ半分、不安半分。初めてのバスケットボールの試合取材は、10月25日のBリーグ、アルバルク東京-川崎ブレイブサンダース戦だった。試合はA東京が勝利。試合後、日本代表メンバーでもあるA東京の田中大貴(26)を取材した。その時に痛感したのは、目線の高さの違いだった。田中の身長は192センチで、私との差は47センチ。記者からの質問に答えている表情を見ようとすると、どうにもこうにも首が疲れることがわかった。バスケットボールは背の高い選手が多いことはわかっていたものの、取材してみて改めて、その差を感じる。

 初めての海外出張もバスケットボール関連だった。担当競技が決まる前の9月、米国・カリフォルニア州で行われたNBA王者ゴールデンステート・ウォリアーズと楽天の胸スポンサー契約発表会見を取材した。会見に同席したウォリアーズのドレイモンド・グリーン(27)、アンドレ・イグダーラ(33)の2人のNBA選手を前にし、存在感とオーラの大きさに圧倒された。彼らはどこか余裕のある表情で、自信に満ちあふれていた。これが王者の風格なのだろうか。グリーンは「日本に行きたい」と話していた。日本で彼らの試合を見られる日が来るのが、実に待ち遠しい。

 バスケットボール担当になったのも、何かの縁を感じた。2シーズン目となるBリーグととともに成長し、記者としての経験を積んでいきたいと思う。


 ◆戸田月菜(とだ・るな)1994年(平6)8月5日、福島・白河市生まれ。小学4年から大学までバドミントン一筋。大学卒業後、17年に入社。スポーツ部に配属され、同年11月に五輪班に新加入。バスケットボール、サーフィン、スポーツクライミングを中心に取材を開始。身長145センチ。