<フィギュアスケート:世界選手権>◇29日◇さいたまスーパーアリーナ

 世界歴代最高点でショートプログラム(SP)1位の浅田真央(23=中京大)が、フリーで138・03点を出し、合計を自己新の216・69点として4年ぶり3度目の優勝を飾った。

 冒頭のトリプルアクセルを着氷。勝負の3回転フリップ-3回転ループの連続ジャンプもこらえきり、直後の3回転ルッツも着氷し、リズムに乗ったかに見えた。しかし中盤のダブルアクセルで着氷が乱れ、コンビネーションにできなかった。ただはっきりとしたミスはこの部分だけだった。

 フィニッシュを決めると、観衆は総立ちで拍手。浅田は一瞬、涙をこらえるような表情を見せてスタンドに手を振ると、引き揚げて佐藤コーチと抱き合うときには笑顔だった。

 滑り終えた時点でトップに立つと、残りの3選手も浅田の得点を上回れず、優勝が決まった。

 浅田は優勝が決まった後のインタビューで「ショート、フリーと自分のできる精いっぱいの演技ができてうれしかった。今までやってきたことが今季ようやく花開いたかなという思い」と笑顔で話した。