第92回全国高校ラグビー大会の北北海道代表・遠軽は今日30日、東大阪市の花園ラグビー場で大会4連覇を狙う東福岡(福岡)との2回戦に挑む。27日の1回戦では道勢最多得点となる70点の猛攻で坂出工(香川)を破り、41大会ぶりの花園勝利をマーク。王者を相手にタックルで活路を見いだす。

 29日は大阪市内で調整。「魂を入れて、タックルしろ!

 気持ち、声、すべて出し切って、第62期ラグビー部のオールアウトだ」。山内宣明監督(44)の大声がグラウンドに響いた。「東福岡は大学生ぐらい重い。100%で(タックルが)入らないと止められない」と分析。自軍より平均体重で11キロ重い94キロFW陣に対抗するため、約3時間の練習のほとんどをタックルに費やした。

 東福岡とは3月の高校選抜で対戦し、0-120で大敗。28日に全員でビデオを見直し、当時の悔しさを再確認した。FW佐竹優哉主将(3年)は「春は動きも悪く、気持ちも入っていなかった。次は見ている人にも気持ちが伝わるタックルを決めたい」。左足首を負傷しているFW斉藤幸波(3年)は「状態は厳しいですが、絶対出ます。どれだけ成長できたか、すべてを出し切るだけです」。屈辱の春から9カ月、魂のタックルで食らいつく。【黒川智章】