<バレーボール・全日本高校選手権:古川学園2-0長岡商>◇5日◇女子1回戦◇さいたまスーパーアリーナ

 古川学園(宮城)は、長岡商(新潟)にストレート勝ちし、現チーム初の全国白星を挙げ、2回戦に駒を進めた。

 本年度、全国高校総体と国体で連続初戦敗退の古川学園が、現チーム初の全国1勝をつかんだ。リベロ含む先発7人中1年生4人、3年生は1人だけの若いチーム。だが28年ぶり出場の長岡商を相手に、伝統の力を示した。平均身長で10センチ上回る高さを武器に、第1セットは17失点、第2セットはわずか12失点のストレート勝ち。久しぶりに1回戦から出場の岡崎典生監督(44)は「相手と同じ条件で戦えた。出だしはもたついたが、自分自身をコントロールできるようになった。70点」と選手たちの成長に手ごたえを示した。

 昨年のこの大会後に主力3年生が引退。全国経験者はセンター浜田栞(2年)だけで、現1年生が入学する昨春まで部員7人で伝統をつないだ。腰痛で先発から外れた橋本美紗主将(3年)は痛み止めを打って出番を待つ。3年生唯一の先発レフト及川香菜も、国体まで岡崎監督に指摘され続けてきた精神的弱さを払拭(ふっしょく)。「下級生が不安にならないように3年生が引っ張る」と高校生活最後の全国舞台に集中している。第2シードの昨年度はまさかの3回戦敗退。本年度、挑戦者を強調する岡崎監督は「これからが本番」と気持ちを引き締めた。