アジア杯3連覇中で世界ランキング13位の日本が、同40位の台湾に快勝した。楽天オコエ瑠偉(20)の妹で、日本代表初選出のオコエ桃仁花(19=デンソーアイリス)が第1クオーター(Q)途中から出場。2本の3点シュートを決め、20分38秒出場するデビューを飾った。

 序盤から攻守で圧倒した。第1Q、主将の高田真希(28=デンソー)らがドライブで果敢に切り込み、相手のファウルを誘発し、主導権を握った。守備ではともに180センチ台と長身の高田、宮沢夕貴(25=JX-ENEOSサンフラワーズ)が体を張り、ゴール下を死守した。第1Qを28-11で終えた。

 第2Qでは選手を積極的に入れ替えた。長岡萌映子(24=トヨタ自動車アンテロープス)が3点シュートを決めるなど、57-21と大きく突き放し前半を終える。

 若手主体で臨んだ第3Qは、パス交換でミスが続出。開始4分間で4得点と苦しい時間帯となったが、馬瓜エブリン(23=トヨタ自動車)が3点シュートを2本連続で沈め、盛り返した。73-38で最終Qへ突入。

 第4Qは三好南穂(24=トヨタ自動車)が起点となって速攻を仕掛ける。若手主体のメンバーでミスも見られたものの、96-66で勝利を収めた。

 トム・ホーバス監督(51)は「出だしがすごく良かった。今日は気持ちで負けるなと、選手には声を掛けていて、前半はそれが出せていた」と振り返った。特に良かった選手を問われると、馬瓜、オコエらの名前を挙げた。オコエについては「前半は良かった。ポテンシャルは高い」と期待感をあらわした。

 若い選手が多く出場したことについて主将の高田は「みんな能力は高いけど、チームの連係となるとまだまだ。これから経験していってほしい」と目を細めた。

 チーム最多の19得点を挙げた馬瓜がMVPに輝いた。若きスコアラーは「いつもホーバス監督に怒られているので、一皮も二皮も向けてやろうと思っていた」と語った。

 193センチのエース渡嘉敷来夢(26=JX-ENEOS)は体調不良を理由に欠場した。