五輪2連覇の羽生結弦(24=ANA)が、22年の北京オリンピック(五輪)を視野に入れていることを初めて明かした。今季初戦で優勝した羽生は、大会終了後に報道陣の囲み取材に応じた。北京五輪について問われると「そのままやってたら出ます。常に強い自分でありつつ、明言はできないですけど、その先にそれ(北京五輪)があったらと思います」と言い切った。そして「それまでやってるんだったら多分4Aを目指しながら、全種クワッドを目指しながらやっていると思います」と北京五輪を視野に入れつつ、あらためて史上初のクワッドアクセル(4回転半)習得を目指す意欲を見せた。

2位だった3月の世界選手権での会見でも、北京五輪について報道陣から問われていた。その際は「五輪こそが競技者、フィギュアスケートのスポーツとしての1番の目指すべきゴールだと思っている。それを取ってこそ『チャンピオンだ』と言えるんじゃないかなと思っている。誰が北京五輪でチャンピオンになるのかを楽しみにしながら、これから過ごしていきたいです」と話すなど、五輪の素晴らしさについて力説する一方、自身の出場については言及しなかった。

しかしこの日は、北京五輪を視野に入れている発言が続いた。どれぐれ北京五輪が自分の中で明確なのか、と問われると「自分の中では競技生活の延長線上にあるくらい。今の所、猛烈に出たいとか、猛烈にそこで勝ちたいという気持ちでいるわけじゃなくて、とにかくアクセルが跳びたい。アクセル跳べた上でのオリジンを完璧にしたいっていう気持ちが1番強いです」と最優先は4回転半だというが、3年後の大舞台も競技人生のスケジュールに組み込まれていた。